逆まつ毛とは、まつ毛が外に向いて生えないで眼球に向かって生えてくる疾患のことを言い、下記の通りに分類されます。
- まつ毛乱生症:まつ毛があちこちの方向に生えていて、正常なまつ毛の中に眼球に向かって生えているまつ毛がある状態です。
- まつ毛内反症:まつ毛全体が眼球に向かって生えている状態です。
- 眼瞼内反症:赤ちゃんのようにまぶたが皮下脂肪が多かったり、加齢でまぶたの筋肉が衰えて内側に反れる結果、まつ毛が眼球に向かって生える症状を言います。
結論からいうと、逆まつ毛の症状によって手術した方が良い場合としなくても良い場合があります。症状がなければ基本治療しなくても良いですが、症状があったら治療します。逆まつ毛でまつ毛が結膜や角膜に触っていると、症状としては眩しくて、いつもゴロゴロとした感じがあり、涙目が治らなくなります。もっと酷くなると慢性角膜炎になり、角膜に傷がつき視力が低下します。
1のまつ毛乱生症は比較的症状が軽く、眼球に触ったりしているまつ毛を眼科で3、4か月に一度抜いてもらう程度で良い場合がほとんどです。または、ビューラーで目に触らないで外に向けたり、コンタクトレンズをすれば症状も軽減できます。何本も眼球に触っているまつ毛があれば、電気分解、冷凍凝固、アルゴンレーザー光凝固などでまつ毛の根本から治療できるものもあります。まつ毛が眼球や角膜に触っていなければ何もしなくて良いです。
3の眼瞼内反症は赤ちゃんや幼児の場合など、成長と共に正常なまぶたになることが多いため、多くは自然に治ってきます。加齢でなるものは、症状が軽ければまつ毛を定期的に抜く程度で良いと思います。
上記の治療法で治らない場合は、手術で美容的に目の形を変えることなく治療できます。皮膚を切開する方法としない方法があります。実は私自身も小学校4年生のときに切開手術を受けました。麻酔をかけるのでそれほど痛いと感じた記憶はありません。症状が少しでもあれば、眼科で相談をされるといいと思います。
子供さんの場合は、両親が子供の状態を観察して気が付いてあげるのが1番です。2番目にはちゃんと眼科に連れて行って一年に一度の眼の検査をしてもらうことです。