目が疲れて、遠くも近くも見えにくいということからまず目の屈折異常を疑います。遠くも近くも見えにくく、頭が痛いというのは、乱視が考えられます。乱視の方は焦点を合わせることができないため、眩しく、頭が痛い、首が痛い、という症状があります。
少しの乱視がある方は物がぶれて見えるものの、何となくは見えるので自動車免許の目の検査はスルーしてしまうし、お子さんなどは学校の視力検査で「問題なし」になります。しかし、乱視の方は一番目が疲れているのです。
先日来院された方は、長い間原因不明の頭痛や吐き気にも悩まされて脳外科で鎮痛剤と精神安定剤を処方されていました。それでも肩こりは治らずマッサージや鍼に通院されていました。「目は見えるけれど疲れる」ということで念のために当院に来診されました。検査の結果、近視や遠視もなく、3ステップの乱視がありました。乱視用のメガネを作られただけで症状はすっかり治まりました。今では乱視はコンタクトレンズでも矯正されますので、メガネをかけたくない方にも乱視は矯正できます。基本的に、乱視の方はいつもメガネ、またはコンタクトレンズをかけていることが重要になります。
たかが乱視?と思われるかもしれませんが、どんな屈折異常も身体と密接な関係があります。目が見えにくいだけで、身体がだるく、頭痛があり、そこから色々な病気になることもあります。目や視力は毎年変わります。
一年に一度眼科による目の総合検査をお勧めします。