眼の中に見える。白または透明、または黒いゴミのことを飛蚊症といいます。飛蚊症には大きく2つに分けることができます。
- 生理的なもの:
いわゆる老化現象です。一言で言えば老化して目の硝子体という部分の細胞が崩れてくることです。硝子体とは目玉の内容物で、子供のころは個体ですが、だんだんゼリー状になり、さらに老化すると液体化してきます。光が角膜、水晶体を通って、次に通る硝子体で細胞が崩れた浮遊物に当たると、その影が網膜に映りゴミのように見えるということです。
12歳を過ぎると徐々に老化が始まるとされています。特に近視が強い人は眼軸が長くなる、つまり眼自体が丸くなくて俵状になってきますので、老化がより進むと言われます。ですが、これは治療できませんしする必要もありません。一般眼科に行って、これが異常がない老化によって起こっている飛蚊症かどうか検査する必要はあります。
- 病理的なもの:
細胞が崩れ、これが網膜を引っ張ると網膜剥離になる可能性があります。その他、病的なものには網膜に穴が開く、網膜裂孔や硝子体出血、眼底出血があります。これら病的なものは、直ぐに治療が必要となります。
これらの症状として、ゴミが見えると同時に光がチカチカと感じたり、視野が欠けたり、酷くなると、カーテンが掛かったたように見える場合があります。個人差もあり、酷くなるまで何も症状を感じない方もおられます。
眼底出血の原因には色々ありますが、高血圧、高コレステロール、糖尿病という身体の疾患から来るものも少なくありません。目の血管で起こっている事は、身体全体の血管でも起こっているということをいう事です。
多くの飛蚊症は1の生理的なものですが、一年に一度の眼の検査をされることは身体全体の検査でもあります。今年まだ眼の検査をされてない方は今すぐ検査されることをお勧めします。