視力の中心部の視力が低下するのは網膜の中心部に問題があると思われます。網膜の中心部の代表的な目の疾患は
- 加齢黄斑変性 (age related macular degeneration)
- 中心性漿液性脈絡網膜症 (central serous chorioretinopathy)
があります。
1は高年齢になって発症する網膜黄斑部がの疾患でアメリカでは失明に至る一番多い眼疾患です。
2は比較的若い年齢層に起こる目の疾患です。年齢的には30代40代が多くみられ、「働き盛りの男性に多い疾患」といわれています。しかし今では働く女性も多いためか女性にもみられます。
一言で言えば、これは視力の中心部である網膜黄斑部に水が溜まり局所的に網膜が剥がれる病気です。主な症状は片目の視力低下で、視野の中心部が波打って見えたり歪んで見えます。原因ははっきりっとわかっていませんが、多くの患者さんが、寝不足が続いていたりストレスがあったと言われます。ストレスに関係しているものと考えられています。
多くの場合自然に治りますが再発を繰り返す場合もあります。自然に治る場合も3か月で視力が戻る人も6か月や1年かかる人もいます。治療はレーザー光凝固ですが、視力の中部部であるため難しい場合があります。その場合は循環改善薬や、目のビタミンの内服を処方されます。また、将来的に加齢性黄斑変性になりやすいとも言われています。
今では3Dに写真を撮れるOCTというコンピューターがありますので、以前よりも詳しく診断することができます。症状がでたら早めに来診されることをお勧めします。