日本では小学校で視力検査がありますが、アメリカでは小学校での視力検査、眼の検査はほとんどありません。米国本土の少数の学校では州で、「小学校に入学までに眼科医による眼の検査」を義務づけられていますが、ハワイではそれがありません。そもそも学校の視力検査は遠くのものが見えれば大丈夫ということになっています。ですから、遠視があったり乱視があったりしても検査に合格してしまいます。
子供にとって一番つらいのは遠視と乱視です。子供は目の焦点を合わせる筋力が強いので、遠くを見るのでもフォーカスして焦点をあわせていますが、目が疲れたときは、遠くのものが見えません。近くのものは余計にぼやけて、本を読むのも億劫になり、授業中でも静かに座っていれなくて歩きまわってしまう子供もいます。
そのため、学校から「注意欠陥、多動性障害」つまり、ADHDを疑われて精神科に照会される例も珍しくありません。遠視の多くある子供はメガネをかけることが大事になります。また乱視の子供は、(大人もそうですが)物を見るとき、焦点が網膜に結ぶことができない為、頭痛を訴えたり、光りに敏感になります。
遠視や乱視のままメガネで矯正しないと後に弱視となり、メガネをかけても視力が出なくなってしまいます。つまり、目から脳への信号が行かなくなり、目に映った像が脳に認識されないということになります。
勿論近視も遠くが見えないので辛いですが、多くの場合近くのものが見えるので弱視になることは稀です。
子供の目が子供の一生を決めます。是非小学校に上がる前までに眼科医での目の検査をしてください。