ここ半年体調が優れず、いつも首や肩が凝って頭が痛く、胃の調子も悪く、自律神経に問題があると思ったため精密検査をしました。脳のMRIまでしたところ、「メガネがあっていない」という診断でした。過去10年同じメガネを掛けていたのが原因のようでした。眼科で目の検査をして新しくメガネを作ったらすべての症状が治りました。メガネの度数が合っていないだけで、なぜ身体すべてに影響してくるのでしょうか?

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メガネはまず、メガネ屋さんではなく、一般眼科医で目の検査をしたあと、作ってもらっていますか?日本では法律が甘く、医師でなくてもメガネ屋さんの店員さんが検査機材で適当に測ってもメガネを作ることが可能です。しかしアメリカでは一般眼科医でないとメガネを処方することができません。それほど、目は身体全体に関係しているからです。

眼科に行って、検査するのはメガネの検査だけではありません。緑内障、白内障はないかという目の状態を見る以上に、糖尿病はないか、高血圧や高コレステロールによって、眼底出血がないか、網膜の異常がないかを診ます。

メガネひとつにしても、きちんと処方されていなければ身体全体に大きな問題が起こってきます。屈折異常が残っていることによって、目の筋肉が痙攣したり、筋肉を使いすぎて、首や肩などの緊張が慢性化したり、見えにくいというストレスで胃が痛くなったりします。また目の酷使によって、眼精疲労や緊張性頭痛を引き起こすことも珍しくありません。そういう状態を長い間放っておくと、慢性頭痛から他の病気を引き起こしたり、胃潰瘍になったり、など段々と深刻な状態になっていきます。

視力が低下する原因が近視、乱視、遠視、老眼という屈折異常だけではありません。糖尿病、加齢黄斑変性、白内障、緑内障のいう目の疾患によるものもあります。日本眼科医会では、「目の病気を進行させないようにケアをする。」という視点で、メガネは眼科を受診したうえでつくることを奨励している、という優しいものです。

アメリカでは法律で、眼科医による目の検査をしなければメガネを作ることはできません。眼科医以外はメガネを処方することもできません。しかも処方が1年以内のものでないとメガネを作ることができない、という厳しいものになっています。それだけ、メガネや目の状態が人の健康に大きく影響されているからです。

最後に目の検査をされたのはいつですか?一年に一度目の検査をすることをお勧めします。