人間の目は毎年少しづつ変わっています。少しの近視でしたら、遠くもまあまあ見えている可能性もあります。ただ、夜や暗い場所では誰でもより近視になり見えにくくなります。老眼は大体40歳過ぎると始まってきますが、少しだけ近視であれば、近くもまあまあ見えています。ただ年齢がいけば近くが見えにくくなります。統計的に言うと55歳で近くのものに焦点を合わせる力がゼロになります。
ある程度の年齢になれば、特にハワイなどの紫外線が強いところに住んでいらっしゃる方はより早く水晶体が曇ってきます。これは個人差もありますが、40歳になれば少なからず水晶体が100%透明ではなくなるということです。(水晶体というのは目の中のレンズのことです。)水晶体が曇ると屈折が変わって乱視として出る場合がよくあります。(水晶体の曇りがひどくなることを白内障といいます。)
乱視は物を見たとき、どんなにフォーカスしてもその像を網膜上に焦点を合わせることができず、ぼやけて見えます。そのため目が疲れ、人によって頭痛がしたり、首や肩が痛くなります。ですから目の病気でなくても、近視、乱視、遠視、老眼という目の屈折異常があるだけで物がぼやけて見え日常生活に支障をきたします。
目の病気がないと仮定すれば、メガネ、コンタクトレンズですべての距離が見えるようになります。この夏にアメリカで初めて乱視と遠近両用を同時に矯正できるコンタクトレンズも市場に出ます。(今まで1種類だけありましたがなかなか正しくフィットするのが難しく不成功に終わっています。)
今まで、「あなたの目にはコンタクトレンズは無理」と多くの人が言われて諦めていらっしゃる方も多いと思います。この5、6年でコンタクトレンズの種類やマテリアルも進歩して、一昔前なら無理だったものも無理ではない時代が来ています。もちろん目の病気がないかを検査することが大事です。
一年に一度の目の検査とともに、自分にある治療(メガネ、コンタクトレンズも含めて)を相談されるといいと思います。